その他の展示品

教祖・岡田茂吉師(明主様)(1882-1955)は、『私の救の業としての重点は書であるといってもいい それは書が大いなる働きをするからで』あると説いています。師の書画は3階の特別室で常時拝観できるようにしています。また毎年2月には3階全室を使った「岡田茂吉特別展」を開催しております。

明主様が1951年春より関西地方にお出ましになられた目的の一つは仏教美術の調査でした。一時すぐれた古代仏教芸術を一堂に集めた美術館を京都に建設される計画をたてられたこともありました。当館では、仏教美術の作品などを、被拓物に紙をあててその形を墨で忠実に再現した拓本の形で展示しております。主な所蔵拓本の中には、法隆寺百済観音装飾、薬師寺聖観音横顔、唐招提寺如来形立像、平等院梵鐘飛天像などがあります。

黎明教会初代会長の目標は、明主様の御教えを守り、正しく伝えることでした。1950年に京都別院を拝命以降、黎明教会の活動の歴史を物語る書類・器物・写真などの資料を2階の一角に展示しています。

その他の所蔵資料として、細川開益堂が明治27年に出版した「光琳百図 前篇・後編」と「光琳新撰百図 上・下」の版木があり、その版木から刷りなおした版画も展示しています。尾形光琳の顕彰とその画風の復興のために、酒井抱一(1761-1828)が光琳百回忌を期に刊行した「光琳百図」は、光琳芸術を後世に伝える貴重な作品集です。抱一が出版したのち、再版を重ね、細川開益堂版は最後の版になると思われます。この版木は、細川氏より寄贈されました。

寄贈品の中には、中谷季一(1906-1998)が復元した大津絵95点もあります。大津絵は、寛永年間(17世紀中期)から江戸時代を通して描かれた民画ですが、仏画から世俗画まで幅広い画題が見られ、おおらかな絵画性とユーモアの精神性をもった作品が残っています。その後の画家も大津絵の画題を描き、少なからず近代画家に影響を与えました。

黎明教会資料研修館 〒606-8311 京都市左京区吉田神楽岡町3-6